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医療判例紹介-相当程度の可能性

2014.02.10

【最高裁平成12年9月22日第二小法廷判決】

(事案)
患者が病院で診療中に死亡したことにつき、患者の相続人らが、病院側に対し損害賠償を求めた事案で、患者の診療に当たった医師の医療行為が当時の医療水準にかなったものではなかった場合において、医師が過失により医療水準にかなった医療を行わなかったことと患者の死亡との間の因果関係の存在は証明されないが、当該医療が行われていたならば患者がその死亡の時点においてなお生存していた相当程度の可能性の存在が証明される場合における不法行為責任の成否が問題となった。

(判旨)
「疾病のため死亡した患者の診療に当たった医師の医療行為が、その過失により、当時の医療水準にかなったものでなかった場合において、右医療行為と患者の死亡との間の因果関係の存在は証明されないけれども、医療水準にかなった医療が行われていたならば患者がその死亡の時点においてなお生存していた相当程度の可能性の存在が証明されるときは、医師は、患者に対し、不法行為による損害を賠償する責任を負うものと解するのが相当である。けだし、生命を維持することは人にとって最も基本的な利益であって、右の可能性は法によって保護されるべき利益であり、医師が過失により医療水準にかなった医療を行わないことによって患者の法益が侵害されたものということができるからである。」


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