【解決事例】ヘルペス脳炎による死亡事故(神経内科)
2016.11.28
Aさんは、発熱、頭痛を主訴としてB病院を受診し、3回目の通院時に髄膜炎を疑われて入院した。入院後の検査結果等から、治療薬のあるヘルペス脳炎を疑うことが可能であったが、B病院医師はこれを疑わず、同脳炎に対する特効薬と言われているアシクロビルの投与をせず状態が悪化し、入院1週間を経過して、他病院に転院させた。転院先の病院はまもなくヘルペス脳炎を疑い、アシクロビルの投与を開始したが、死亡した。Aさんの遺族は、B病院医師が、ヘルペス脳炎を疑ってすみやかにアシクロビルを投与しなかったことに過失があるとして、提訴した。
裁判所は、Aさんの遺族の主張を全面的に認め、早期に治療がされていれば救命されたとして全面的にB病院の責任を認める判決を下した。