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信念に基づき行動する勇気

2014.08.07/【堀田 伸吾】
バーバラ・リーという、アメリカの下院議員をご存じでしょうか。

2001年9月11日、アメリカで同時多発テロ事件が発生しました。その3日後、(後のイラク戦争へとつながる)ブッシュ大統領に武力行使権限を一任する決議が採択されました。その際、420の賛成票に対し、たった1票の反対票を投じた黒人の女性議員がいました。それがバーバラ・リーでした。
テロ直後のアメリカは、街中の至る所に星条旗があふれ、テロへの報復に反対する者は非国民と言われ、命さえ狙われかねない異様な雰囲気だったそうです。
そのような中で、なぜバーバラ・リーは反テロの動きに反対票を投じたのでしょうか。その理由を、彼女は非難の嵐の前に立ち、このように説明しました。
投票前夜、バーバラ・リーは、合衆国憲法の謳う「議員の義務」を何度も読み直しました。その結果、彼女は、大統領が好き勝手をしないように見張るのが議員の役割であることを再確認しました。そして、国家に重大な影響を与える戦争を大統領に一任することは、議員の職務に反することになるのではないかと考えるに至りました。バーバラ・リーは、かつて議会が憲法上の責任を放棄した結果、大義なきベトナム戦争が生じたことを知っていました。バーバラ・リーは、憲法の定めと、自身の良心に従い、迷いなく唯一の反対票を投じたのでした。
この投票行動により、バーバラ・リーは殺害をもほのめかす多くの脅迫を受けましたが、彼女が真摯な説明を続けた結果、世論は次第に彼女の意見に共感し、翌年の下院選挙では85%の得票により彼女は再選を果たしました。

バーバラ・リーのような『信念に基づき行動する勇気』を、私たちも常に持ち続けたいものですね。

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